会議室

モラルハラスメント(モラハラ)の被害を受けた方から、離婚の相談とともに、自分が受けた苦痛に対して慰謝料を払わせることはできないかというご相談を受けることがあります。

ここでは、「モラハラで慰謝料請求できるか」についてご説明いたします。

モラルハラスメントの加害者の態度

相手方が、自分の言葉や態度によって苦痛を与えていたことを素直に認め、慰謝料を払えば問題はありません。
しかし、モラルハラスメントの加害者が、素直に「自分が悪かった」と言って慰謝料を払うことは、ほぼないと言っていいでしょう。

この場合に、慰謝料を払わせようと思ったら、裁判を起こして、「慰謝料として○○円支払え」という判決をもらわなければなりません。

裁判でモラルハラスメントを理由に慰謝料を認めてもらうためには

モラルハラスメントの加害者は、裁判において、「そんなことは言っていない」とか「そんなことはやっていない」と言って完全否定し、自分がいかに家庭に尽くしていたかを主張してくるということはよくあります。

家の中での言動と外での言動がまったく違う(外では愛想を振りまいて、優しい人で通っている)というモラルハラスメントの加害者の一面は、裁判になっても変わらないわけです。

相手方がモラルハラスメントや言葉の暴力を否定した場合、こちらの主張する相手方のひどい言動を、証拠によって証明していかなければなりません。
しかし、これが難しいケースが多いです。

なぜなら、日々の相手方の言動を毎日録音するというのはとても難しいですし、録音以外に、相手方のひどい言動を客観的に裁判官に伝えられる方法というのもあまりありません。
相手方のひどい言動は、ほとんど家の中で行われていることですので(外ではしない)、第三者の証言というのが存在しないケースが多いのも、モラルハラスメントを証明することを難しくしています。

もちろん、被害を受けた本人が、裁判官の前で、相手方のひどい言動や自分が受けた苦痛について話をするという本人尋問も証明の方法としてありますが、これはかなりの精神的な負担になりますから、よほどの覚悟が必要です。

さらには、相手方の言動のひどさについて頑張って主張しても、裁判官にうまく伝わらずに、人格を傷つけるようなレベルではないとか、我慢できないレベルとまではいえないなどとされてしまい、慰謝料が認められないおそれもあります。

一方で、モラハラの言動を録音した音声データやラインやメールの記録など、有力な証拠がある場合には、慰謝料の請求が認められる可能性があります。

以上から、裁判でモラルハラスメントを理由に慰謝料を認めてもらうというのは、一般的にハードルが高いということになります。
慰謝料の請求には強くこだわらずに、離婚の成立を優先すべきケースも少なくないでしょう。
モラハラの被害による離婚についてお悩みの方は、是非一度、八戸シティ法律事務所にご相談いただければと存じます。

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