保護命令とは、裁判所が、DV(ドメスティックバイオレンス)の被害者からの申立てにより、被害者の生命・身体の安全を確保するために、加害者に対して、被害者に近づくことの禁止などを命じる手続です。
保護命令は、配偶者から身体に対する暴力または生命・身体に対する脅迫を受けた被害者が、加害者からの(さらなる)身体に対する暴力によって、生命・身体に重大な危害を受けるおそれが大きいと認められるときに発令されます。
そして、保護命令に違反した加害者は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられます。
保護命令の手続は、次の通りの流れとなります。
保護命令の手続は、DV被害の危険を排除するために、迅速かつ適切に進めていかなければなりません。
保護命令の申立てをお考えの方は、一刻も早く法的手続の専門家である弁護士にご相談ください。
1 配偶者暴力相談支援センター、警察に相談
DVについて、配偶者暴力相談支援センター(DVセンター)または警察に相談します。
相談しない場合は、配偶者から暴力、脅迫を受けた状況などを記載した宣誓供述書(公証人の面前において、その記載が真実であると宣誓したうえで署名・捺印した証書)を作成する必要があります。
2 申立て
保護命令申立書を作成し、必要書類をそろえて、地方裁判所に保護命令の申立てをします。
3 申立人審尋
裁判所にて、裁判官による申立人(被害者)からの事情聴取が行われます。
※省略される場合もあります。
4 相手方審尋
裁判官が相手方(加害者)から意見聴取をします。
※省略される場合もあります。
5 決定
裁判所から、保護命令が出されます。
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