当事務所では、離婚に関するご相談・ご依頼を多数お受けしておりますが、その中でも離婚の当事者が看護師であるという事案が多くあります。
このページでは、看護師が当事者となる離婚のポイントについて、ご説明させていただきます。

子どもの親権について

夫婦間に子どもがいる場合には、離婚時に必ず親権者を指定しなければなりません。
親権とは、子どもと同居して養育・監護したり、財産を管理したりする権利のことを言います。

看護師は、収入面・経済面で安定していることが多いです。
一方で、看護師は、夜勤があるなど、仕事が忙しいという特徴があります。
そのため、子どもの面倒をしっかりと見ることができるかという観点から、子どもの親権が争われることがあります。

子どもの親権を判断する要素としては、これまで夫婦のどちらが主に育児を担ってきたかという点や、収入面・経済面の安定性、子どもの養育環境、子どもの意思などがあります。
この点、仕事が忙しいことは、直ちに子どもの親権を決めるに当たって不利になるというわけではありません。
家族・親族から子どもの監護への協力・援助を得られるなどの事情があれば、仕事が忙しいからといって不利に働くことは少ないでしょう。

婚姻費用について

婚姻費用とは、夫婦が生活を維持するために必要となる生活費のことを言います。
夫婦が別居状態となった場合には、通常、収入の少ない側から収入の多い側に対し、婚姻費用の支払を請求することができます。

看護師は、一般的に、収入が高いことが多いです。
女性の看護師の場合には、夫よりも高収入であることも少なくありません。
そのような場合には、子どもとの同居の有無によっても異なりますが、夫への婚姻費用の支払が発生することがあります。

一方で、配偶者が医師などの高所得者であるケースも多くあります。
このようなケースでは、高収入の看護師であっても、相当額の婚姻費用を請求していくことが可能です。

財産分与について

結婚期間中に夫婦で築いた財産は、離婚時に2分の1で分けるのが原則です。
これを財産分与と言います。

看護師の場合には、高収入であることが多いため、結婚期間中にできた貯蓄の財産分与が問題となるケースが少なくありません。
財産分与の適正額を計算するに当たっては、専門的な法律知識が必要となります。
また、配偶者が医師などの高額所得者である場合には、財産分与の対象や割合について、一般的な財産分与とは異なる問題点があります。

財産分与の計算が複雑な事案では、夫婦間で意見が対立することも多いものです。

離婚時に取り決めるべきその他の条件

夫婦間に子どもがいる場合には、養育費や面会交流についてもきちんと取り決めるようにしましょう。
養育費の金額は、基本的に、夫婦双方の収入および子どもの人数・年齢によって算出されます。
面会交流は、親権とならなった側が定期的に子どもと面会するなどの交流することを言います。

また、離婚に至る原因がDV(暴力)、モラハラ、不倫・浮気などの有責な行為にある場合には、慰謝料が問題となることがあります。
そして、結婚期間中の厚生年金保険料の納付額に対応する厚生年金を分割する「年金分割」という制度があり、年金分割を希望する場合には所定の手続が必要です。

このような離婚の諸条件についても、離婚するにあたり解決していかなければなりません。

弁護士にご相談ください

以上のように、看護師が当事者となる離婚には、特有の問題点があります。
夫婦同士の話し合いでは解決が難しく、弁護士のサポートを受けることが望ましいケースも少なくありません。

お悩みの方がいらっしゃいましたら、離婚問題に詳しい弁護士にご相談いただくことをお勧めいたします。
当事務所の弁護士は、看護師の離婚問題について多くの解決実績がありますので、まずはお気軽に当事務所にご相談いただければと存じます。

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