近年、配偶者がアスペルガー症候群やADHDであることが、離婚を考える原因のひとつになっています。
ここでは、配偶者がアスペルガー症候群やADHDの場合に、離婚を考える際の主な注意点についてご説明いたします。

アスペルガー症候群・ADHDとは

アスペルガー症候群・ADHDは、いずれも先天的な脳の障害と考えられている発達障害のことをいいます。
アスペルガー症候群は、言語の発達や知的な発達には遅れがないものの、想像力や社会性、コミュニケーションに障害があります。
他方、ADHDとは、注意欠陥多動性障害と翻訳される障害のことをいいます。特徴的な症状としては、主に、不注意(集中力が持続せず、年齢に見合わない注意力の欠如)、多動性(動きが多く、じっとしていられない)、衝動性(思いついたことをよく考えずに、突発的に行動してしまう)が見られます。

アスペルガー症候群・ADHDの配偶者との離婚

アスペルガー症候群・ADHDの配偶者と離婚することを決意し、相手方に離婚の意思を伝えても、相手方が気持ちを理解してくれず、話し合いで離婚をすることが難しい場合があります。
話し合いで離婚することが難しい場合、裁判所の手続を利用する調停離婚や、最終的には裁判での離婚を考えなければならないこととなります。

調停手続での離婚の話し合いがまとまらず、裁判での離婚を考える場合、民法770条に定められている以下の離婚事由に該当するかどうかがポイントとなります。

・不貞行為(不倫)
・悪意の遺棄(同居せず、生活費も渡さないなど)
・3年以上の生死の不明
・強度の精神病にかかり、回復の見込みがない
・その他婚姻を継続し難い重大な事由がある

アスペルガー症候群やADHDは、「回復の見込みがない」とはいえますが、入院や介護が必要ではないケースがほとんどですので、「強度の精神病」に該当しないと判断されることが多い傾向にあります。
他方、長期間別居しているという事情や、同居していたとしても、アスペルガー症候群やADHDの症状に付随して、重大な侮辱行為がある等の事情があれば、実質的に夫婦関係が破綻しているとして、「その他婚姻を継続し難い重大な事由がある」と認められることもあります。

アスペルガー症候群・ADHDの配偶者との生活に悩んでいる方へ

アスペルガー症候群やADHDの配偶者の場合、パートナーの体調を考慮してくれなかったり、パートナーが配偶者の突発的な行動についていけなかったりして、様々な悩みを抱えてしまうケースが散見されます。
さらに、パートナーの方が悩みを抱え込みすぎて、心的ストレスから不安障害や抑うつ状態などの心身症状が起きてしまうこと(カサンドラ症候群)もあります。

既にアスペルガー症候群やADHDの配偶者と離婚したいという意思が固まっている方は、ご自身の精神面をケアする意味でも、一度専門家に相談してみることをお勧めします。
さらに、弁護士に依頼することにより、あなたが相手方と直接交渉する必要がなくなりますので、精神的な負担を軽減することができます。
お困りのときはお気軽に八戸シティ法律事務所にご相談ください。