事案内容:保護命令・慰謝料・財産分与
依頼者:40代の男性(会社経営者)
相手方:30代の女性
結婚歴:15年
子ども:4人(未成年)
1 夫婦の状況
依頼者と妻は15年にわたり婚姻生活を送っていましたが、ある日の夫婦間のトラブルをきっかけに、妻が子どもたちを連れて自宅を出て別居状態となりました。
妻は、別居の際、依頼者から暴力を受けたと主張して警察に相談し、配偶者暴力等に関する保護命令を申し立てました。
保護命令手続の第一審では、妻の主張する事実がそのまま認められ、依頼者に対して、妻への接近禁止・電話等禁止及び子への接近禁止を命じる保護命令が発令されてしまいました。
2 相談・依頼のきっかけ
保護命令が発令されたことで、子どもたちとの交流を含めて日常生活に大きな制約を受けることとなった依頼者は、当然この決定に不服で、当事務所にご相談・ご依頼いただきました。
あわせて、妻側からは離婚調停が申し立てられたため、保護命令に対する不服申立てと離婚への対応を一体的にお引き受けすることとなりました。
3 当事務所の活動
保護命令については、第一審決定に対して即時抗告を申し立てました。
妻の供述内容には、暴力を受けたとする経緯や状況について重要な部分での変遷が見られ、また、客観的な状況(自宅の間取りや現場の状況等)とも整合しない点があったことから、これらを具体的に指摘するとともに、依頼者の一貫した説明を裏付ける資料を収集・整理して主張・立証を尽くしました。
離婚においては、離婚調停が不成立となり、妻側から離婚訴訟が提起され、慰謝料500万円、財産分与100万円が請求されました。
慰謝料請求の理由は、暴力・暴言や不同意性交等があったという妻側の主張でしたが、当事務所は、これらの主張の裏付けが乏しいことを一つひとつ具体的に指摘し、請求額が相場を大きく超えていることを主張しました。
4 当事務所が関与した結果
即時抗告審において、原決定は取り消され、妻の保護命令の申立ては却下されました。
依頼者に対する不当な行動制約は、この抗告により解消されました。
離婚訴訟については、家庭裁判所の調停に代わる審判という形で解決に至りました。
妻が請求していた慰謝料500万円は認められず、支払義務なしという結果となりました。
財産分与100万円の請求に代えては、依頼者が妻に解決金として40万円を支払うことで合意しました。
全てをあわせて、妻の請求額の1割以下に圧縮することができました。
5 解決のポイント(所感)
配偶者暴力に関する保護命令は、発令されると日常生活に大きな制約が生じる一方、限られた期間の審理で判断されるため、事実関係に誤解が生じたまま決定に至ってしまうことがあります。
本件でも、原審の判断には事実の評価に問題があったと考えられたことから、即時抗告審において、現場の状況や供述の変遷等を具体的に指摘し、丁寧に主張・立証を行った結果、原決定の取消しを得ることができました。
また、離婚に伴う金銭的請求についても、妻側からは慰謝料500万円、財産分与100万円という高額な請求がなされていましたが、請求の根拠を一つひとつ冷静に精査し、法的に認められる範囲を的確に主張することで、最終的な負担を大幅に軽減することに成功しました。
保護命令への対応と離婚訴訟への対応を一体的に進めたことで、依頼者の生活の安定を早期に取り戻すことができました。
6 お客様の声
別の弁護士事務所でもキビシイと言われて断られていて、諦めていた所での相談だったのに話を親身になって聞いてくれて助かりました。

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