事案内容:離婚
依頼者:70代の男性(無職)
相手方:70代の女性(無職)
結婚歴:48年
子ども:成人済み
1 夫婦の状況
依頼者と妻は、結婚後約41年にわたって、同居し、生活してきました。
ところが、妻の家族の遺産分割に関連して、妻が自身の兄弟と不仲となったことがきっかけとなり、不仲になった兄弟が近所に住む自宅から引っ越し、別居するに至りました。
別居して数年が経過したころから、妻から、離婚を切り出されました。
もっとも、依頼者としては、特段妻と不仲になったという認識がなかったため、離婚には応じられないと伝えました。
2 相談・依頼のきっかけ
依頼者が妻からの離婚の申し出を断っていたところ、妻から離婚調停手続を申し立てられました。
依頼者が住んでいた自宅は、土地が妻の特有財産、建物が依頼者と妻の共有になっていたことから、依頼者としては、「今後自宅から出ていかなければならないのではないか」と不安を抱えた状態で当事務所にご相談いただき、離婚問題の解決をご依頼いただきました。
3 当事務所の活動
依頼者としては、できれば離婚はしたくないものの、妻の離婚の決意が固いのであれば、離婚することもやむを得ないと考えていました。
そして、離婚する場合には、適切に財産関係を清算したいとの意向でした。
当事務所の弁護士は、ご依頼を受けた後、依頼者の意向を記載した意見書を家庭裁判所に提出し、調停手続に対応していきました。
4 当事務所が関与した結果
依頼者夫婦の家計は、長年妻が管理をしてきていました。
そこで、当事務所の弁護士は、妻に対して、財産の開示を求めるとともに、依頼者の預金の取引履歴に記載されていた不自然な金銭の払戻しについて、払戻しの理由や現時点でどこに保管されているかを明らかにするように求めていきました。
その結果、不自然な金銭の払戻しとして指摘した金額については、全額妻が現金で保管していることが明らかとなり、財産分与の算定に組み込まれることとなりました。
その他、別居にあたって、妻と依頼者は共同名義で不動産を購入し、妻は別居後この不動産(以下、「別居先不動産」といいます)に居住していました。
別居先不動産を共同名義で購入した後、依頼者は、妻からの要請により、依頼者が保有していた持ち分については、妻の姉に一定金額で売却しました。
依頼者としては、この売却代金を受領しておらず、妻と妻の姉が売却代金を持ち帰ったという認識でした。
そこで、当事務所の弁護士は、別居先不動産の売却代金についても、財産分与の算定に組み込むべきだと主張しました。
その結果、別居先不動産の売却代金の一部について、妻から依頼者に対して支払われることを前提に財産分与の金額を算定することとなりました。
以上の結果、妻が依頼者に対して1600万円を支払うこと、自宅不動産の妻が有する持分については依頼者が取得する内容で、調停が成立しました。
5 解決のポイント(所感)
長年夫婦生活をしている場合、夫婦の一方が財産の大部分を管理していることもあるのではないでしょうか?
このような場合、双方の預貯金の取引履歴に不自然な点がないか確認する必要があります。
また、別居後、ご自身が住み続けている家が配偶者の名義となっているケースや、配偶者の特有財産となっているケースもあるように思います。
ご自身が住み続けている家が配偶者名義であっても、場合によっては、離婚後も住み続けることができる場合があります。
離婚に関しては、専門的な知識を有する弁護士に相談しつつ進めていくことにより、適切な離婚条件で解決できることが見込まれます。
離婚に関してお悩みの方は、一度、当事務所の弁護士にご相談いただければと存じます。










