事案内容:財産分与
依頼者:50代の男性(公務員)
相手方:50代の女性(公務員)
結婚歴:24年
子ども:―

1 夫婦の状況

依頼者は、財産分与に関する取り決めをせずに元妻と協議離婚をしました。
離婚後、依頼者は、弁護士を立てた妻から財産分与の請求を受けましたが、話し合いがまとまらなかったために、元妻から財産分与請求調停を起こされました。

2 相談・依頼のきっかけ

依頼者は、元妻から起こされた財産分与請求調停への対応について、当事務所にご相談に来られました。
当事務所の弁護士は、財産分与の金額の算定方法や、依頼者の主張を裏付けるために必要となる証拠資料などについて、ご説明させていただきました。
依頼者は、ご自身も弁護士に依頼して慎重に手続を進めたいとご判断され、以後の手続への対応を当事務所にご依頼いただくこととなりました。

3 当事務所の活動

元妻からの財産分与請求額は、当面は約670万円の請求でしたが、これに加えて、依頼者名義の預貯金から使途不明の約1000万円の払戻があるとして、分与額のさらなる引き上げを画策していました。
当事務所の弁護士は、夫婦共有財産の適正な評価額の算定や、元妻が使途不明金と主張する約1000万円がほとんど生活費のために支出されたものであることなどを主張し、適正な財産分与額への引き崩しを進めました。

4 当事務所が関与した結果

当事務所の弁護士が主張・立証を尽くした結果、当面の約670万円の財産分与請求額を一部切り崩すとともに、依頼者名義の預貯金からの約1000万円の払戻がほとんど不問とされ、約620万円の財産分与額が算出されました。
そして、夫婦共有財産には妻が居住する住宅(土地・建物)があり、この住宅の評価額が約604万円であることから、この住宅を妻に分与することで金銭の支払額を約16万円に抑える内容での調停を成立させることに成功しました。

5 解決のポイント(所感)

夫婦であった期間が長く続くと、夫婦間で大きな財産が形成され、その分、財産分与請求の規模も大きくなることが多いです。
そして、こうした財産がどのようにして形成されたのかといった点や、払い戻された預貯金の行方・使い道について問題とされるケースは少なくありません。
このようなケースでは、その財産がどのようにして形成されたのかを裏付ける証拠資料の収集・提出や、払い戻された預貯金の行方・使い道について十分に主張・立証を尽くすことなど、緻密な対応が必要となってきます。
まずは財産分与の問題に精通した弁護士にご相談いただくことをお勧めいたします。

6 お客様の声

精神的な不安の中で専門的な話を聞くのは大変かと思っていましたが、わかりやすい説明と、安心感を感じる雰囲気の中、なんとか頑張ることができました。
ありがとうございました。

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